
その人は、麦わら帽子をかぶって立っていた
バス停に、川の方を向いて
スッと背中を見せていた
空の青を見たかったのかも知れない
陽に焼けるのがイヤだったのかも知れない
見えないひこうき雲のその先を、追っていたのかも知れない
UFOと交信していたのかも知れない
涙を堪えていたのかも知れない
揺れる川面に春の匂いを感じたのかも知れない
ピンク色の桜が風に揺れていた
その人は麦わら帽子を被って立っていた
ただ、それだけなんだけど。

言葉より大切なもの
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