話題のドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』は、「競馬の世界を舞台に、ひたすら夢を追い続けた熱き大人たちが、家族や仲間たちとの絆で奇跡を起こしていく、人間と競走馬の20年にわたる壮大な物語」である。(TBSホームページより)
ドラマの主題からは外れますが、
本ドラマの中に見る夫婦関係、
パートナーシップについて考察してみたいと思います。
以下、ネタバレを含みます。
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人材派遣会社を一代で築いた山王耕造は馬主でもあり、会社の中の競馬事業部を推進している。しかし、妻・京子は競馬事業部をこころよく思っていない。それは、その事業が赤字続きだからというだけでもなさそうだ。
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京子は寂しかったのではないでしょうか。
彼女は、父が馬好きだったこと、
そして馬が大嫌いだと述べるシーンがあります。
そして、夫耕造も馬が好き。
詳細は不明ですが、子ども時代
馬好きの父親に、自分よりも馬の方を優先されているように感じ
京子には「馬ではなくて私を見て」という思いがあったのかも知れません。
結婚すると、夫も父親同様、馬の方を向いている。
京子は、父親にも夫にも
馬以下の存在として扱われている(と感じる)ことに
居たたまれない寂しさがあったのかも知れません。
その寂しさを仕事に邁進することや冷静に振る舞うことで、
「私は大丈夫」と自分に言い聞かせてきたのかも知れません。
それが、耕造の余命を知り、自分が本当は何を求めていたのかに直面し、
どうしようもない思いが溢れてきているようにも見えます。
耕造も本当は、京子と一緒に競馬を楽しみたかったのかも知れません。
妻に疎まれていると感じる耕造には、それができなかった・・・。
二人とも寂しかったのではないでしょうか。
そして、夫婦や男女の、こういうすれ違いってあるよなぁとも思いました。
京子の強気な態度は、夫に対する甘えの裏返しでもあったんでしょうね。
子ども時代に、親に満たされなかった愛情を、
人は大人になってパートナーに求めることはよくあります。
それが、過剰になると一方は負担になる。
程よい距離感のパートナーシップって・・・大切
そして、なかなか難しかったりしますね。
※『ザ・ロイヤルファミリー』は、各種配信でご覧になれます。
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