バスの中でいつの間にか隣の席の高校生が
首を預けてきた。

ちょうど私の肩と鎖骨の間のくぼみあたりに
うまくおさまるらしい。

時折バスの揺れとともに首が反対側に動く。
組まれたその子の両手は、脱力してほどけた
かと思うとまたぎゅっと握り直され、そして
またほどけている。

彼女の
ちゃんとしなくちゃという思いだけは、
眠らずにまるで自分の動きを見張っているかのように。

高校生って眠いよね~

みっちり勉強しているあなたも
深夜のラジオと心通わせているあなたも
部活に全力投球しているあなたも
今はまだ「自分がわからない」というあなたも
眠りながら自分を育てているのかも。

彼女の首が揺れるたびシャンプーの匂いがして
なんだか数十年前の自分を見ているようだった。