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80を越えた母が実家に一人で暮らしている。
背骨を骨折してからは、前より行動範囲が狭
まってきた分、通販カタログを愛読し、以前
はかすりもしなかった健康食品や美食倶楽部
的な商品を買って楽しんでいるようだ。

先日電話で話した際に、お正月にいつ来る?
と聞くので、よく聞いてみると
「今年はおせちを頼もうと思う」
という。

え~っ!???母がおせちを買ったことなん
て恐らくこれまでの人生で一度もないこと。
さらには「賞味期限」が1月2日までなので
それまでに来ないと頼んでも無駄になるし、
とか言う。「賞味期限」なんてほとんど気に
しないような母が笑。

母の長姉が晩年に訪問販売の置き薬をたくさ
ん買っていた時、母はいろいろ意見していた。
だが、今の母はその頃の伯母のように見える。

母は、モノを買っているというより、コミュ
ニケーションを買っているのかも知れない。
宅配してもらうことにより飲まなかった牛乳
を飲むようになり、嫌いなはずの野菜ジュー
スを買い置くようになり、今度はおせちを買
うという。

買うという行為が、母の社会の一員としての
誇りや存在を支えているのだろうか。
齢を重ねるとはどういうことなんだろう。
生きてみないと、通ってみないとわからない
のかも知れないけど。